アルコール性肝障害

お酒が原因で超こるさまざまな肝臓病

アルコールが肝臓で解毒される際、アセトアルデヒドという有害な物質が作られます。アルコール性肝障害とは、アセトアルデヒドによって起こる肝臓病の総称です。

習慣的な飲酒を続けると肝臓での中性脂肪の生成が高まり、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝( アルコール性脂肪肝) になります。この段階では、過剰な脂肪が肝臓の働きを鈍らせるだけで、肝細胞が傷ついたり破壊されたりしているわけではありません。

でもそのまま大量の飲酒を続けると、肝細胞の間に糸のような線維ができるアルコール性肝線維症や、肝細胞が破壊されるアルコール性肝炎を引き起こします。そして、さらに症状が悪化すると、肝臓の線維化が進んで硬くなるアルコール性肝硬変へと進行してしまいます。

治療の基本は禁酒すること

アルコール性脂肪肝や軽症のアルコール性肝線維症は、自覚症状がほとんどありません。アルコール性肝炎になると、全身の倦怠感や発熱、腹痛、嘔吐などの症状が現れ、黄痘が起こります。また、右肋骨の下を押すと、腫れて大きくなった肝臓に触れるのがわかります。

症状が悪化すると腹水がたまっておなかが張ったり、胃腸からの出血のために吐血や下血が起こったりすることもあります。アルコール性肝障害の場合、禁酒がいちばんの治療法。アルコール性脂肪肝や軽度のアルコール性肝炎なら、お酒をやめれば1?2ヶ月で治る場合がほとんどです。

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