肝臓の働きその1「たんぱく質の合成」

アミノ酸から各種のたんばく質を作る

たんばく質は、人間の体に欠かせない栄養素。血液、筋肉、骨、皮膚など、体を構成する組織のほとんどはたんばく質を含んでいます。たんばく質は約20種類のアミノ酸が組み合わさったもの。アミノ酸の種類や組み合わせによって、さまざまなたんばく質が作られています。

食事からとったたんばく質は小腸でいったんアミノ酸に分解され、門脈を通って肝臓へ運ばれます。肝臓ではアミノ酸を組み合わせてたんばく質を合成し、血液を介して体の各部に送り出します。また、肝臓でたんばく質の合成に使われなかったアミノ酸の一部はそのままの形で体の各部に送られ、それぞれの場所で組織を構成するたんばく質に作りかえられます。体内では、つねに古い組織を壊して新しい組織を作り出す「新陳代謝」が行われています。アミノ酸は新陳代謝に欠かせない材料のひとつなのです。

血中たんばく昏貝を合成する

肝臓ではさまざまな種類のたんばく質が作られています。なかでも、血液中に含まれるたんばく質は、体の機能の維持に欠かせない重要なもの。肝臓で作られる血中たんばく質には、血液の浸透圧を維持するアルブミンや免疫に問わるグロブリン、血液を凝固させるのに必要なフィブリノーゲンやプロトロンビンなどがあります。

また、肝臓ではさまざまな酵素の主体となるたんばく質も合成されています。酵素は、体内の化学反応を引き起こすために必要な物質で、肝臓には数百種類もの酵素が存在しているといわれています。

不要なアミノ酸を分解・排泄する

肝臓では、たんばく質の合成だけでなく、不要なたんばく質(アミノ酸) の分解も行われています。たんばく質の合成に使われなかったアミノ酸は、脂肪に形をかえて体内に貯えられたり、分解されてエネルギーとして利用されたりもします。不要なアミノ酸を分解する際に発生する有害なアンモニアは、肝臓で無害な尿素にかえられ、尿として排泄されます。

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