良質なたんばく寛を適量とる
たんばく質は、人問の体に不可欠な栄養素です。皮膚や骨などの成分となるほか、免疫物質、遺伝子などもたんばく質から作られます。肝臓の組織の主成分もたんばく質。そして、肝細胞内で働く酵素もたんばく質からできています。
肝炎などにかかると肝細胞が壊されてしまいます。肝臓にはすぐれた再生能力があるため、壊れた細胞は修復されていきますが、健康な細胞を作るためには材料が必要。そのときに使われるのが、肝臓の組織の主成分であるたんばく質なのです。
全体の栄養バランスも考えて
肝機能の改善のためにはたんばく質が必要ですが、意識してたくさんとる必要はありません。日本人のたんばく質摂取量は、平均して1日に80g程度ですが、肝機能アップのためにもこの量で十分。「たくさんとること」より、栄養バランスを考えて「上手にとること」を心がけましょう。
たとえば肉類には、たんばく質だけでなく脂質も豊富。そのため、食べ過ぎると体内に脂肪がたまり、肝機能の低下につながる可能性もあります。肉類なら脂肪分の少ない赤身やささ身を選ぶなどの工夫を。また、栄養バランスを整えるためには、1日にとるたんばく質の約半分を植物性たんばく質からとるのが理想。大豆製品などを、毎日の献立に積極的にとり入れましょう。
たんばく茸は体内で作りかえられる
食べ物からとったたんばく質は、そのまま体内に吸収されるわけではありません。小腸でいったんアミノ酸に分解された後、肝臓に送られて、たんばく質に再合成されているのです。アミノ酸は約20種類ありますが、そのうち9種類は体内で合成することができないため、すべて食事から補給しなければなりません。これらを「必須アミノ酸」といいます。
たんばく質は穀類や野菜にも含まれていますが、とくに良質なのは動物性食品に含まれるもの。これらのたんばく質には必須アミノ酸がバランスよく含まれているため、体内で効率よく利用することができます。
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