肝機能アップに役立つ栄養素「抗酸化ビタミン」

活性酸素が発生するメカニズム

呼吸でとり入れた酸素を使う際、体内では「活性酸素」が発生します。活性酸素には体内の異物を撃退する働きなどがあり、体を病気から守るために欠かせない物質です。ただし過剰に発生すると脂質を酸化して有害な物質を作り出し、健康な細胞まで傷つけてしまうという問題点があります。

肝臓は、活性酸素によるダメージを受けやすい臓器です。肝臓で有害物質を解毒する際、肝臓内でも活性酸素が生み出されます。活性酸素に触れた肝細胞は酸化して傷つくため」大量の活性酸素が発生すると、肝臓の働きにも支障が出ることになるのです

活性酸素と戦う抗酸化ビタミン

活性酸素に対抗するため、人間の体内には活性酸素の働きを抑える酵素が備わっています。この酵素は「スカベンジャー」と呼ばれ、活性酸素を害の少ない物質にかえる作用があります。食品に含まれる成分のなかにも、スカベンジャーと同様の働きをもつものがあります。

野菜や果物に多く含まれるβカロテン、ビタミンC 、ビタミンE などがこれに当たり、細胞の酸化を防ぐ働きをもつことから「抗酸化ビタミン」などと呼ばれることもあります。体内での活性酸素の害を抑えるためには、体の外から抗酸化ビタミンを補給することが有効です。

抗酸化ビタミンの働き

βカロテンは、ビタミンA の前躯物質。体内で必要な分だけビタミンA にかわりますが、変換されずに余ったβカロテンは、体内で抗酸化作用を発揮します。

ビタミンE には、体内で活性酸素を回収する作用があります。活性酸素と経びついたビタミンE は、「ビタミンE ラジカル」という物質にかわります。ビタミンE ラジカルの特徴は、ビタミンCの作用で元通りの形に還元されること。ビタミンC によって再生したビタミンEは、再び活性酸素を回収できるようになります。

ビタミンC自体にも抗酸化作用がありますが、ビタミンEと一緒にとることでより高い効果を期待することができます。

抗酸化ビタミンについの詳細はこちら。

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