じゃがいもを使い切る

食用脂の寿命を延ばすジャガイモの皮のパワー

ジャガイモは皮をむいて調理するのが一般的ですが、皮には抗酸化作用のあるポリフェノールのひとつで、ガンにつながる細胞の突然変異を予防するクロログン酸という物質が豊富に含まれています。

また、ジャガイモにはミカンと同量のビタミンC が含まれていますが、とくに皮の近くに多く含まれているため、できることなら皮ごと調理して食べたほうが体にとっていいでしょう。クロロゲン酸とビタミンCとの相剰効果で、ガンや動脈硬化予防に有効に働きます。

また、ジャガイモの皮は、食用油を長く使いたいときにも有効です。天ぶら脂は何回か使うと酸化してしまいますが、かといって都度、捨ててしまうのはもったいない。そこでジャガイモの皮の登場です。

ジャガイモの皮には酸化を防ぐ成分が含まれているため、揚げ物の最後にササッと素揚げしてください。すると、酸化が進んだ天ぶら油が完全とはいえないまでもシャキッと復活。もちろん素揚げしたジャガイモの皮も塩を振っておつまみの一品としていただきます。まさしく一石二鳥です。

あまり知られていませんが、ジャガイモの皮はキッチンのお掃除にも大活躍します。ジャガイモにはサポニンという油汚れなどを落とす成分が含まれており、たとえば汚れでl ったキッチンのシンクをジャガイモの皮の内用の部分でこすってみてください。ジャガイモに含まれるでんぷんが汚れを吸着してピカピカに! 最後に布で乾拭きすればカンペキです。バスルームの統や三面鏡なども同じように美しくクリーニングできます。

ほかにも、夏になると麦茶などをやかんで煮出しますが、やかんの内側が黒ずんでしまうことがあります。そんなときはジャガイモの皮1?2 個分を水に入れてグッグッ煮立ててみてください。やはりジャガイモに含まれるサポニンの効果でやかんの内何の茶渋を浮かせてl ずみをさっばりと取ることができます。

リンゴと一緒に保存すると長持ちする

ジャガイモを選ぶときは、皮が薄くて、堅く締まって重いものを選びましょう。芽が出たり、皮が緑色のものは有害物質ソラニンが生成されているので避けましょう。

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買ってきたら見通しがよく、日の当たらない坤所で保管。日に当たるとソラニンが生成するので、冷暗所に置きます。低温に弱いため、冷蔵庫保存にはあまりむいていませんが、夏場などはポリ袋に入れて野菜室で保存すると、じつは半年くらい保存することが可能です。

一方、冷凍する場合は丸ごとや形が残ったままは避けましょう。細胞内の水分膨張により、実の部分の細胞膜が破壊。スカスカになって食感が悪くなってしまいます。

冷凍するときはゆでるか電子レンジで温めてマッシュしてからにしましょう。こうすれば繊維が潰されるので、冷凍したあともおいしくいただけます。ところで、ジャガイモは常温保存の際にリンゴを一緒に入れて保存すると発芽しにくいということはご存じでしたか? これはリンゴが発するエチレンガスがジャガイモの熟成を促し、発芽を抑える働きがあるため。一見、思いがけない組み合わせですが、覚えておくと便利な裏ワザです。

そしてジャガイモのパワーにも興味深いものがあります。たっぷりじゃがいもを食べて、お掃除などに活用できれば言うことなしです。

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