桜エビを使い切る

残った桜エビはトッピングだけでなくダシとして使える

使う機会が多いにもかかわらず、なぜか余らせてしまう食材ってあります。桜エビもそのひとつかもしれません。

主な使い道としては、お好み焼きや焼きそばに入れたり、かき揚げの材料にする、といったところでしょうか。あとはトッピング的に、お料理に振りかけて使うこともあります。

和食や中華はもちろん、洋食にも合います。こんなに便利な食材なのに、なんで余ってしまうのかといえば、一度に使う量が少ないからだと思います。風味が豊かなので、少量使うだけで、十分に味が出ます。

袋入りの市販品の容量に比べて、1回に使うのは少量ですんでしまうので、なかなか減りません。もちろん、桜エビは乾物なので、長期間保存できます。密封して直射日光に当てないようにして、冷暗所に保‖管するのが一般的。冷凍保存も可能です。

保存性がいいのは大きなメリットですが、これがなかなかのクセモノです。長持ちするものは、ついつい使うのを後回しにしがちです。「まだまだ大丈夫だから今日は使わなくていいや」って思っていて、ふと気がつくと、賞味期限切れ間近なのに袋にはたっぶり残っている!桜エビをトッピング的に使ってばかりでは、なかなか減りません。

トッピングではなく、ダシとして考えるようにすると、使い道が広がります。味噌汁に入れると香ばしくていいダシが出ますし、炒め物や煮物に使ってもいいでしょう。

肉ジャガを作るときにも、桜エビを大さじ1 杯程度入れて煮るとコクが出ます。炊き込みご飯に入れるのもいいでしょう。ふつうの炊き込みご飯のレシピ(お米に水、しようゆ、みりん、酒、ダシ汁) に桜エビを加えるだけ。炊き方もふっぅの炊き込みご飯と同じ。桜エビの量はお好みでいいと思いますが、とてもいいダシが出るので、私は小さな袋なら、全量使ってしまいます。

多めに炊いておいて、余ったらおにぎりにして冷凍しておきます。そのほか、洋食ならパスタの具に使ってもおいしいですし、ピザにのせるのもオススメです。ペペロンチーノなどのパスタにもよく合います。中華なら、青椒肉絲や麻婆豆腐に入れてみましょう。いつもと違う味が楽しめるはずです。

そのまま使ってもいいのですが、桜エビをすり鉢で細かく砕いて粉状にすると、もっといろいろな使い方ができるようになります。納豆に入れて混ぜ合わせてもいいし、パン粉の代わりに使うというワザもあります。

フライの衣が桜エビなら、人に出しても喜ばれるはず。また、細かく砕いた桜エビにゴマと塩を加えれば、ふりかけになります。手軽にカルシウムが摂れますから、作り置きをすれば、おかずが少ないときに重宝します。

お酒好きの人の体をいたわる成分がたっぷり!

大きなエビを食べるとき、殻は食べずに捨ててしまうことが多いと思いますが、実はエビの殻には、体に役立つ成分が多く含まれています。桜エビなら殻も一緒に食べますから、大事な成分を無駄なく摂ることができます。

殻の成分として、まず挙げられるのがカルシウムです。桜エビ100gあたり2000mg近くも入っていて、ホウレンソウや牛乳、チーズよりも多いのです。

カルシウムには血中のコレステロール値を下げる働きがあって、脂質の代謝も促してくれるので、生活習慣病の予防には欠かせません。日本人は、カルシウムが不足しがちな傾向にあるので、桜エビを使って補いましょう。

さらに、桜エビの殻には肌にうれしい成分であるアスタキサンチンが含まれています。アスタキサンチンには、シミの原因であるメラニンの生成を抑える作用があるので、美白を気にしている人には特にオススメです。

また、アスタキサンチンには活性酸素を除去する働き(抗酸化作用) があるので、アンチエイジングが期待できます。アスタキサンチンはβカロテンの10倍、ビタミンE の1000倍以上という強力な抗酸化作用を持っていて、眼精疲労の改善や動脈硬化の予防にも効果があります。

そのほかに栄養ドリンク成分としておなじみのタウリンも含まれています。肝機能を改善してくれますから、疲労回復やデトックス効果が期待できます。血中の悪玉コレステロール値を下げる働きもあるので、カルシウムと同じように生活習慣病の予防に役立ちます。お酒をよく飲む人は、ぜひ桜エビを食べるようにしましょう。

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