皮を使って流し台を磨けば。ピカピカに手に付いた匂い消しにも効果的。
レモン、オレンジ、グレープフルーツ、柚子、ミカンなど柑橘系のくだものを丸ごと食べるという人は少ないはず。ふつうは皮を残して食べます。残った皮はそのままゴミ箱に捨ててしまう... ということになるでしょう。
でも、ちょっと待ってください。柑橘系の皮は日常生活のいろいろなところで大活躍するすぐれものなのです。
まず、食べ終わった後のミカンの皮は、洗剤代わりになります。ミカンの皮を使った洗剤は売られていて人気がありますが、結構なお値段がするもの。でも、ミカンの皮で食器をはじめコンロまわりや流し台、電子レンジの中などを拭いてみてください。
皮に含まれるリモネンという精油成分には脂肪分解作用があり、ペクチン、クエン酸と合わさって汚れを落としてくれます。市販品とほぼ同じ効果を見込めます。
また、お魚をさばいた後やニンニクを切ったあとは匂いが手に付いてしまいますが、そんなときでもミカンの皮(レモン、オレンジ、グレーフルーツの皮でも大丈夫です) でこすると匂いがすっきり!
ミカンの皮は消臭対にも使えるのです。よく知られているのはお風呂に入れる方法です。特に冬至に入る柚子湯は有名ですが、柑橘系の皮を天日で干して乾燥させたものを、使い終わったストッキングや洗濯ネットなどに入れて漁船に入れれば入浴剤として活用できます。
香りだけではなく、リモネンによる血行促進効果やリラックス効果がありますし、ビタミンCやクエン酸による美肌効果などが期待できて体も温まります。
おまけに、体内にはUCPという脂肪を燃やすタンパク質がありますが、柑橘系の香りはUCPの働きを助け、脂肪燃焼効果を高めるとか。つまりダイエットにも効果があるのです。
ミカンの皮を入れたお見昌の残り沸でお洗濯すると汚れ落ちもよくなりますし、使用後の皮で浴室を掃除すれば湯垢も落とせます。まさに何にでも使えます。
掃除だけでなくもちろん食べることもできます。オレンジやレモンの皮にもカルシウムやビタミンC などが豊富に含まれています。
皮の部分を千切りにしてさっとゆでてサラダに加えたり、煮込み料理や炒め物に加えたり、チャーハンの具として使ってもおいしいです。また、乾燥させて、細かくすると湯どうふや納豆にかけるトッピングとしても使えます。
イタリアにはレモンの皮のすりおろしと果汁を使ったパスタがあります。ただ、ミカンをはじめ柑橘類の皮を食べるときはひとつだけ注意が必要です。殺虫剤などがかかっていることもありますので、事前によく洗い流してから使いましょう。
一方、柑橘系の皮を使ったリキュールもオススメです。おいしいのは、ミカン洒です。ミカンの皮250gを干し、1 Lの日本酒に7日?10日漬けておきます。
すると、ほんのりミカンの香りがするミカン酒が出来上がります。さわやかで、それでいてちょっぴり甘酸っぱい香りのお酒で、洋食にもよく合います。柑橘系の皮がいかに有用か少しはおわかりいただけたかと思います。
ちなみに皮は冷凍できるので、すぐに使わない場合は冷凍保存しておいても大丈夫です。なお、皮には殺虫剤以外にもワックスが付いていることが多いですが、その場合は塩をこすりつけてもみ込み、水で洗い流しましょう。
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