海苔を使い切る

しけったノリは溶かして使う、おすすめは生クリームを加えたクリームノリソース

普段、私たちが何気なく口にしている海苔ですが、実は数ある食材の中でも「旨味」という点からみると一歩抜きん出た存在です。なぜなら、海苔には、「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」の主要な3種類の旨味成分すべてが含まれています。

旨味成分が1 種類入っているだけでもコクが出ておいしくなるのに、3種の旨味がひとつの食材に揃っているのは非常にまれなのです。旨味は単独で使うよりも複数組み合わせることによって二乗、三乗にもおいしさが増します。

海苔は、それひとつだけで3種類の旨味成分を持つというたぐいまれな食材なのです。旨味の王様的存在の海苔ですが、味はクセがなく出しゃばりません。ですから、和食、洋食問わず、どんな料理にも合いますので、残すことなく使い切っていただきたいきたいものです。

よく海苔がしけってしまったといって捨ててしまう人がいますが、それはとてももったいない話です。海苔がしけってしまったら、溶かしてパスタなどのソースとしてお料理に使います。オススメは、溶かした海苔に生クリームを加えたソース。とても高貴な香りでたまらない味になります。

溶かした海苔にトマトを加えてパスタと和えてもおいしくなりますよ。ほかにも佃煮にしたり、ちぎってみそ汁やスープに入れたり、天ぶらとして食べたり、細かくちぎってご飯を放くときに一緒に炊いたり、炒め物に加えたりと、どんなケースでも海苔は活躍しますので、しけってしまったとしても捨てずにどんどん利用しましょう。

海苔をしけらせないためには、保存袋に入れて乾燥剤を入れて冷蔵庫で保存すること。また、もししけってしまった海苔でも、お皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上に海苔をのせてレンジで川〜神妙温めたり、コンロの火であぶってもパリッと復活します。

なお、海苔を選ぶときは、厚みがあり光沢があるものを。ところどころ穴があいてすけているものは避けましょう。一般的に海苔のおいしい時期は11?12 月です。また、海苔はビタミンのデパート的存在でもあります。頭の働きをよくするビタミンB1は大豆より多いし、脂肪太りを防ぎ、美容ビタミンといわれるビタミンB2においては鶏レバーの約2 倍含まれています。

そのほかにもビタミンCはミカンの約3倍、カロテンはホウレンソウの数倍、カルシウム・鉄分・亜鉛・タンパク質は大豆をしのぐほど。さらにカリウム、食物繊維も豊富に含まれています。

海苔を食べていれば総合ビタミン剤も不要です。ところで、最近、食べ物がおいしくなくなったとか、味がわからないという人はいないでしょうか? そうした人はまず亜鉛不足を疑ってみてください。現代人はとかく亜鉛を摂る機会が減少しています。そこで海苔の登場です。海苔には亜鉛が豊富に含まれています。海苔巻きでもなんでも定期的に海苔を食べ続けてみてください。味覚障害が治って、毎日の食事がよりおいしくなります。

おいしいノリは栄養価も高い

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