エビを使い切る

殻や尾は磨りつぶしてエビ風味〃の調味料にエビ油を作っておくのも便利

エビで残すところといえば、殻と尾。これについては誰も異論を挟む人はいないでしょう。ところが、捨ててしまう殻や尾には、貴重な栄養素がたっぷり詰まっているということはあまり知られていないようです。

その栄養素の名は、「アスタキサンチン」。アスタキサンチンは強力な抗酸化作用があるといわれていて、なんとビタミンE の1000倍近くあると報告されています。

そのほかにも活性酸素を除去して動脈硬化を予防する効果や、ストレスによる免疫力低下の防止、白内障や胃潰瘍の予防、発ガン抑制効果、皮膚機能の向上、美肌・美白など、数え切れないほどの効果があります。

アスタキサンチンはサプリメントや化粧品などで購入することはできますが、概して高価です。そこで、ここではエビの殻や尾でアスタキサンチンを摂ることを提案したいと思います。もちろんどうせならおいしく食べるのがいいでしょう。捨てないで有効に食べる方法を紹介しましょう。

まず、残してしまった椴や鳥は、沸溝したお沸に入れてダシを取りましょう。殻の部分を漉したらエビ風味のダシの出来上がり。これをお味檜汁やスープ、魚介を使った煮物やリゾットのダシとして使用しましょう。エビの風味が加わって、味に深みを加えること間違いなしです。

次にダシを取ったあとの殻や尾の部分はよく水気を切り、油で兼弗げにするか、小麦粉を軽くまぶして稚げます。これは一部の天ぶら料理店などでも出していますが、塩を振るだけで酒の肴に絶品です。

この殻と尾の揚げた物が残ったり、量が多かった場合は、すり鉢で磨っておきます。ふりかけとしてご飯にかけて食べてもおいしいですし、冷や枚のトッピングにしたり何にでも使えます。また、お好み焼きや炊き込みご飯に一緒に入れたり、卵焼きなどに加えて焼いたり、パスタを和えてもおいしく食べられます。いわばエビ風味の調味料として使えるわけです。

調味料といえば殻や尾で「エビ油」を作っておくこともできます。チャーハンやパスタ、いろいろなお料理にエビの風味やコクをプラスすることができるうえ、アスタキサンチンのエキスとして体内に摂れるため、非常に便利で作り方も簡単です。

エビの殻と尾をサラダ油と一緒に鍋に入れ、ごく弱火で20?30分煮ます。油の色がオレンジ色になったら完成。あとは殻を取り除き、ガラス瓶などに移し、密封して冷暗所で保管しておきます。

それでは、エビの選び方にも触れておきましょう。一般的に張りがあってぐったりしていないものがベスト。また、身に弾力があり、頭や尾の根元が黒ずんでいないものが新鮮です。

家で冷凍するときは背ツタを取り除くこと。ちなみに、冷凍エビを買ってきた場合は、解凍してから料理しますが、戻しすぎると水分と一緒に旨味や栄養成分も流れ出てしまいますので、冷凍エビは、解凍?歩手前のものを使うようにすると、栄養分と旨味を逃さず、おいしく調理できます。これだけでも相当味が変わってくるので一度試してみてください。

エビの殻を外す

エビを料理するときは、穀を外すことが多いもの。意外とめんどうくさくて殻付きのエビの調理を敬遠しがちですが、実は簡単に殻を外すコツがありますので、ぜひトライしてみてください。1まずはエビの頭を切り離します。頭と胴体をもってキュツキュッと2 回まわすと簡単にとれます。2続いて、エビのしっぽから数えて3番目の関節の所を持ち、左右に2 回まわし切り込みを入れます。しっぽを持って、身と反対の方向に殻を引っばると、スポッと穀が抜けます。残った穀は、お腹の部分を縦に切り込みを入れて、穀をはがすと簡単にむけます。

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