海苔を使い切る

しけったノリは溶かして使う、おすすめは生クリームを加えたクリームノリソース

普段、私たちが何気なく口にしている海苔ですが、実は数ある食材の中でも「旨味」という点からみると一歩抜きん出た存在です。なぜなら、海苔には、「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」の主要な3種類の旨味成分すべてが含まれています。

旨味成分が1 種類入っているだけでもコクが出ておいしくなるのに、3種の旨味がひとつの食材に揃っているのは非常にまれなのです。旨味は単独で使うよりも複数組み合わせることによって二乗、三乗にもおいしさが増します。

海苔は、それひとつだけで3種類の旨味成分を持つというたぐいまれな食材なのです。旨味の王様的存在の海苔ですが、味はクセがなく出しゃばりません。ですから、和食、洋食問わず、どんな料理にも合いますので、残すことなく使い切っていただきたいきたいものです。

よく海苔がしけってしまったといって捨ててしまう人がいますが、それはとてももったいない話です。海苔がしけってしまったら、溶かしてパスタなどのソースとしてお料理に使います。オススメは、溶かした海苔に生クリームを加えたソース。とても高貴な香りでたまらない味になります。

溶かした海苔にトマトを加えてパスタと和えてもおいしくなりますよ。ほかにも佃煮にしたり、ちぎってみそ汁やスープに入れたり、天ぶらとして食べたり、細かくちぎってご飯を放くときに一緒に炊いたり、炒め物に加えたりと、どんなケースでも海苔は活躍しますので、しけってしまったとしても捨てずにどんどん利用しましょう。

海苔をしけらせないためには、保存袋に入れて乾燥剤を入れて冷蔵庫で保存すること。また、もししけってしまった海苔でも、お皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上に海苔をのせてレンジで川〜神妙温めたり、コンロの火であぶってもパリッと復活します。

なお、海苔を選ぶときは、厚みがあり光沢があるものを。ところどころ穴があいてすけているものは避けましょう。一般的に海苔のおいしい時期は11?12 月です。また、海苔はビタミンのデパート的存在でもあります。頭の働きをよくするビタミンB1は大豆より多いし、脂肪太りを防ぎ、美容ビタミンといわれるビタミンB2においては鶏レバーの約2 倍含まれています。

そのほかにもビタミンCはミカンの約3倍、カロテンはホウレンソウの数倍、カルシウム・鉄分・亜鉛・タンパク質は大豆をしのぐほど。さらにカリウム、食物繊維も豊富に含まれています。

海苔を食べていれば総合ビタミン剤も不要です。ところで、最近、食べ物がおいしくなくなったとか、味がわからないという人はいないでしょうか? そうした人はまず亜鉛不足を疑ってみてください。現代人はとかく亜鉛を摂る機会が減少しています。そこで海苔の登場です。海苔には亜鉛が豊富に含まれています。海苔巻きでもなんでも定期的に海苔を食べ続けてみてください。味覚障害が治って、毎日の食事がよりおいしくなります。

おいしいノリは栄養価も高い

人参を使い切る

頭の部分を切り落とし葉っぱをキッチンで栽培ドライハーブとして使う

ニンジンはβカロテンをはじめ、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンB1、B2 、C、E 、食物繊維などが豊富で、体にとってもよい野菜。でも、カラダにいいということであれば、葉の部分も上手に摂りたいものです。

ニンジン | 効果アップの食材食べ合わせはこちらです。

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なぜなら葉には根の2倍以上のビタミンA をはじめ、根の約3倍のタンパク質、根の約5倍のカルシウム、脂質、鉄分、ビタミンC などが豊富に含まれているからです。とはいえ、最近ではスーパーで売っているニンジンはすでに葉を切った状態で売られています。栄養たっぷりの葉を食べるにはどうすればいいのでしょうか?

答えは簡単。自分で生やせばいいのです。ニンジンを買ってきたら、頭の部分を1?2cm切り落とし、切り口を下にして少し水が入ったお皿に浸しておきます。すると、数日で葉っぱが生えてきます。いわばキッチン農場というわけですね。

この葉の部分は、かき揚げ、おひたし、ふりかけ、和え物、炒め物などいろいろと使えます。もちろん栄養ばかりではなく、香り高く、シャキシャキとした歯触りでとっても美味。葉に多く含まれるビタミンA には目の疲れを予防する働きもあるので、パソコンを使う仕事の人には特に最適です。

また、葉を乾燥させていただく方法もあります。耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、その上に細かく刻んだニンジンの葉をのせ、レンジにかけて乾燥させます。

これはパセリの代わりとしてドライハープのように使うことができますし、サプリメント的に粉末にして葉ごと食べてもOKです。さらに、お湯を注げばお茶として飲めます。このニンジンの葉のお菜は体よを消す効果があるそうです。いずれにしても、これまでニンジンの頭の部分は調理するときに切って捨ててしまっていた人が多いと思いますが、お手軽栽培でぜひ「葉」を味わってください。

油と合わせればβカロテンの吸収力が高まる

ニンジンは皮の部分のほうが甘味が強く、芯のほうが苦味があります。なので、皮の部分は捨てずにどんどん食べましょう。よく洗ってそのまま調理すれば皮をく手間も省けますので一石二鳥です。

皮の部分をむいて食べる場合でも、残った皮はキンピラにしたり、煮物にしたり、サラダの中に加えたり、お味喝汁、天ぶら、ドライカレー、ミートソース、ハンバーグや餃子、お好み焼き、ナムルなどおいしく食べることができます。ぬか漬けに入れておけば皮なら1日で漬かります。

ところで細胞の老化を防ぐ効果が高いといわれるβカロテンの含有量が、野菜の中でずば抜けて多いのがニンジンです。

人参のカロチンも美肌にグッド

βカロテンの吸収率は、調理方法によつて大きく異なり、生のニンジンだと10% 、ゆでたものは30%。いちばん吸収率が高いのが油と一緒に摂った場合です。脂溶性のビタミンなので油と一緒に摂取すると吸収率も50?70% と高まります。

ちなみに、余談ですが、下痢のときは、ニンジンをすりおろしたり、やわらかく煮たものを食べると効果があります。そのほかにも生のニンジンをすりおろしたものや絞り汁を飲むと咳がおさまったり、すりおろした汁を患部にすり込んでマッサージするとしもやけのかゆみが取れるなど、民間療法にもよく使われています。

にんじんの選び方、調理法 |農薬の害をより少なく

とうもろこしを使い切る

ひげを煎じてお茶にするとじつは南蛮毛という体に効く生薬になる

唐突ですが、トウモロコシは生でも食べられるということはご存じでしょうか?新鮮なトウモロコシが購入できたり、収穫できれば、少し洗って、そのままガブリ! と食べてみてください。天然の甘味が口いっぱいに広がってとっても美味!朝、収穫したっばかりのトウモロコシ限定ですが。

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あまりなじみがないかもしれませんが、ヨーロッパでも生で食べる光景を多く見かけましたし、国内でも北海道の人は採れたてはそのまま食べることが多いそうです。サラダに加えて食べてもいいですし、ミキサーにかけて冷製スープとして飲んでもフレッシュなおいしさ。

もちろん新鮮なものに限りますが、未体験の方はぜひ試してみてください。クセになること間違いありません。さて、トウモロコシを選ぶときのキーポイントとなるのが「ひげ」のこの部分が多いほど実をたくさんつけています。

そして、なるべくひげがふさふさしているものを選びます。それ以外のポイントとしては、皮は青々としていて濃い緑色のもの、また実がびっしりとして粒の大きさが揃っているものがベスト。軽く押すと少しへこむ程度のほうがみずみずしくて新鮮です。さて、トウモロコシを選ぶときに重要な「ひげ」ですが、この部分はほとんどの人は捨ててしまっているのではないでしょうか?

トウモロコシ | 効果アップの食材食べ合わせ

ところが、このひげは煎じればお茶として飲めます。それも健康や美容に効果が高い自家製のスペシャルティーが作れます。作り方は、トウモロコシのひげと皮の内側のきれいな部分をザルに広げて、2?3日間天日干しします。鍋に皮とひげを入れ、ひたひたになるように水を加え、弱火で沸騰させないように、20?30分、水が茶色く色づくまで煎じます。たったこれだけでお茶の出来上がりです。ひげは南蛮毛という生薬にもなり、高血圧、胆結石、腎臓病、糖尿病、腎炎や妊娠による体のむくみ予防にもすぐれています。ほかにも利尿効果にもすぐれているほか、シミ、ソバカスのもとになるメラニン色素の排泄効果があるのでお肌にも最6適なのです。加えて、トウモロコシのひげは、お茶だけではなく、スープやおみそ汁や煮物のダシとしても使えますし、細かく刻んでご飯と一緒に炊き込んだり、妙め物に加えたりして食べることもできます。

食べ終わった芯はスープにしてストレス緩和

トウモロコシは品質の劣化が早いので、買ってきたらすぐに調理するように心がけましょう。すぐに調理できないときは、寝かせて保存すると傷みが早くなるので、できれば皮付きのものを買ってきて、ラップにくるみ、ひげの部分を上にして立てて保存するとより長持ちします。トウモロコシをゆでる場合は、水からゆでるのがポイント。あまり知られていませんが、これだけでぐーんと甘味が増します。

沸騰したら3?5分ゆでればOK 。ちなみにゆでたてのトウモロコシは熱々のうちにラップで包み、密封して急冷すると、粒にシワがよるのが防げます。

最後に、食べ終わったら捨ててしまう芯の部分ですが、こちらもよく洗って水から煮出し、10?20分程度煮込むと、トウモロコシの芯はスープやお味一汁、煮物のダシとしておいしく使えます。ちなみに、芯の煮汁には自律神経失調症に効果があるといわれていますので、少しストレスを感じたときなど料理に使ってみてください。私もよくスープに使いますが、飲むとホッと癒やされる気がしてお気に入りです

たまねぎを使い切る

タマネギは和食に洋食にと大活躍する代表的な野菜ですが、栄養的にもとても魅力的な野菜です。タマネギを切ったときに涙が出るのは硫黄化合物のアリシン(硫化アリル)という催涙成分のせいですが、このアリシンはすぐれた血栓防止作用や善玉コレステロール値を増やして悪玉コレステロール値を減らす働きがあるうえ、血液をサラサラにして、動脈硬化、高血圧、糖尿病、脳血栓、ガン予防に効果が高いものとして知られています。

そして、タマネギの薬効をさらに増す方法があります。それは、切ってから持分置くこと。タマネギは切ると細胞が壊れて酵素反応から辛味物質が出ますが、すぐに料理すると酵素の反応が間に合いません。そこで15分待つことにより、酵素反応が進み、辛味物質や血液サラサラ成分がたくさんできるのです。また、なるべく細かく刻むほうが効果が高くなります。

辛み成分が体を元気にする玉ねぎ | 食材のプロフィール

逆に、水にさらすと有効成分が水に流れ出て0しまうので注意してください。タマネギには、ケルセチンという物質が含まれていますが、こちらも動脈硬化予防、毛細血管の増強効果を持っています。近年では花粉症抑制効果があるともいわれています。さらにタマネギに含まれるケルセチンは、体内で脂肪とくっついて脂肪の吸収を抑制し、脂肪を排出するのを助ける働きがあります。つまり、脂肪の代謝を促し、ダイエット効果が期待できるというわけです。

このケルセチンの最も多く含まれているところが、いつも捨ててしまう茶色い外皮です。タマネギの中身より、なんと20倍以上も含まれているというからオドロキです。

ケルセチンのほかにも、アリシン(硫化アリル)、ビタミンA 、B1、B2、C 、鉄、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラルが豊富に含まれており、健康のことを考えれば、外皮もどんどん摂ったほうがいいというわけです。特に花粉症の時期にはオススメです。とはいっても、外皮の部分なんてどう食べればいいのかわからない... ... という人がほとんどでしょう。

タマネギの皮2 ?3個分を洗って乾燥させ、皮と水500mlを火にかけ沸騰、漉したものを、飲んだり、料理に加えています。また、乾燥させた皮をミキサーやミルで粉状にしておき、お茶やお味喝汁などに加えたり、ご庶やおひたし、煮物などに振りかけてもいいと思います。

昧に関しては正直おいしいとはいえませんが、タマネギの風味を存分に楽しめますよ。余談ではありますが、使い古して黒ずんだお特に、水とタマネギの皮を入れて火にかけると、しつこい黒ずみや汚れがきれいに落ちます。

板チョコ状にして冷凍

タマネギは、皮が乾燥していて艶があり、傷がなく芽が出ていないものを選びましょう。また、持ってみてしっかりかたく、重みがあるものがベストです。

ポイントは頭部がかたくしつかりしたもの。なぜならタマネギは頭部から傷んできます。また、芽の部分を指で押してみたとき、やわらかければ芯が腐っていることがあるので注意しましょう。買ってきたら、ネットなど運気性のいいものに入れ、風通ししのいい場所に吊しておきます。

湿気があると根や芽が出て養分を吸収してしまうので、タマネギの味が落ちてしまいます。ことに、新タマネギの出回る4?5月は特に発芽しやすいので保存には気をつけましょう。

新タマネギは冷蔵庫の野菜室で保存し、切ったタマネギはラップをして冷蔵庫で保存します。皮付きのままのはうが日持ちします。タマネギは丸ごと冷凍することはできませんが、薄くスライスしたり、みじん切りにして保存袋に入れれば冷凍可能です。私のオススメは、板チョコ状にしての冷凍保存。タマネギを多めに買ったときは、アメ色に炒めて冷凍。これを保存袋に入れて冷凍庫に入れ、30分くらいして少し固まったころに一度取り出し、板チョコのように袋の上からあとをつけて、また冷凍庫に入れて保存します。板チョコ状にしてストックしておけば、必要なときに1 かけずつ取って使用できるため、とても便利。

食事の最初に食べる「酢たまねぎ」のたっぷり有効成分がしっかり効く、高血圧、糖尿病、高脂血症、便秘、動脈硬化などなど

卵を使い切る

卵の薄皮で顔のパック、残った殻はエコな研磨剤として活用

どんな冷蔵庫にも必ずあるのがエッグポケット。冷蔵庫に専用のケースがあるほど、卵は私たちの食生活になくてはならないものです。一般的に卵の消費期限は常温で2?3週間、冷蔵庫に入れておけばさらに持ちます。

卵黄は冷凍保存に向いていないので、カスタードクリームを作って保存したり、オムレツ炒り卵、などに加工してから保存するとよいでしょう。

一方、使わずに捨ててしまいがちな卵白が残ったら、冷凍がオススメ。実は卵白を泡立てるとき、新しい卵より、古い卵白のはうが表面張力が弱まり、泡立ちやすいといわれています。シフォンケーキなどはたくさの卵白を使うので、凍らせてストックしておいた卵白を使うのもいいでしょう。

ケーキに使う砂糖はタンパク質の変性を抑制する働きがあるので、砂糖を加えた卵白は泡立てにくくなりますが、できた気泡の安定性は非常に高く、きめが細かくしっかりしたメレンゲが出来ます。また、卵白を構成しているタンパク質がアクの成分を強く吸着する性質を持っているので、卵白が素材の昧を損なうことなく、きれいにアクを取り除いてくれるので、コンソメスープなどを作るときによく使われます。

まずは、卵の薄皮でパックをしてみましょう。卵の殻をよく洗い、薄皮を取り除きます。殻を30分ほど水につけておくと、より薄皮が取れやすくなります。シワが気になる部分に直接貼り、10分程度経ったらはがすだけ。そのほか、怪我をしたとき、傷口に薄皮を貼っておくと、早くきれいに傷口がふさがります。

卵の殻は究極のエコ研磨剤

薄皮と並んで捨てられてしまう卵の殻。どうせならこちらも有効に活用しましょう。売っている研磨剤はいろいろな薬品が混ざっており、水に流すと環境によくありません。そこで代用品として、研卓剤の代わりに卵の椴を使ってみてください。乾燥させて粉末にしたもので金属の黒ずみなどをこすると汚れがきれいに落ちます。しかも使い終わった殻は植木の土に加えれば土に戻せます。つまり究極のエコ研磨剤というわけです。

最後に、卵を保存するとき、尖ったほう、丸いほうどちらを下にするかご存じですか? 正解は、尖ったほうです。このほうが割れにくいということもありますが、卵は、丸いほうに気重があり、殻を通じて呼吸しています。呼吸をしやすくさせてあげると、より長持ちさせることができるのです。同じようにゆで卵を作るときも尖ったほうを下にして固定したままゆでると、黄身が真ん中にきた美しいゆで卵が作れます。

卵のサルモネラ菌は水滴が原因

セロリを使い切る

セロリの葉を天ぷらの具に加えるとやみつきになるさわやか味に!

独特の強い香りと歯ごたえが特徴のセロリ。セリの仲間で、日本にはオランダから伝わったため「オランダミツバ」ともいわれます。古代ギリシャ・ローマ時代から、薬用や防腐剤として使われていました。

セロリといって最初に頭に浮かぶのは、茎の部分だと思います。シャキシャキして独特のさわやかな香りで、サラダや漬け物でよく食べられています。その一方で、葉の部分は食べられないと思われているせいか捨ててしまう人が多いようですが、成分的にいうと、むしろ「葉」の部分のほうこそ体においしい部分です。

といいますのも、葉には、アピインといわれるアピオイルをはじめ、40種類にも及ぶ香り成分が含まれています。これらは神経を穏やかにし、食欲を促す働きや頭痛を和らげる働きがあるといわれてます。

さらにアピインは精神を安定させ、不眠やイライラにも効果があります。

そのほかにも捨ててしまいがちなセロリの葉には、抗酸化作用の高いポリアセチレンを豊富に含んでいたり、細胞のガン化を防ぐβ -カロテン、免疫力を高めるビタミンC、疲労回復を促進するビタミンB1、粘膜組織を保護するビタミンB2などが含まれ、ヘタな栄養食品より効果がある食材です。

葉の部分には茎の部分の1.6倍のカロテンが含まれています。そう、捨てるにはあまりに惜しい食材なのです。それでは、セロリの葉はどのようにして食べればいいのでしょうか。

基本的には生でサラダに加えたり、野菜炒めに加えたりなど、野菜を使う料理に加えるとアクセントになって旨味が増すのでオススメです。乾燥させてドライハープのように任つたりもできますし、さらに塩を合わせるとセロリ風味のセロリ塩が完成します。そしてパン粉に混ぜると青草パン粉の出来上がり。

冷凍もできるので、作りおきしておくとちょっとしたお料理に使えて便利です。セロリの葉は香りも栄養分のひとつですから、それを生かしてオリーブオイルやワインビネガーなどに漬けて、セロリオイルやセロリビネガーを作っておいてもいいでしょう。

ほかにも、おひたしやナムルにしてもおいしいですし、漬け物、佃煮、ふりかけなど何にでも合います。天ぶらやかき揚げの具に加える方法。一風変わった天ぶらですが、さわやかな香りが口の中に広がって一度食べるとやみつきになります。

セロリの茎は2日酔い対策に即効あり

さて、忘年会シーズン、新年会シーズンなどお酒を飲む機会が多いときはセロリを多く摂るようにします。あまり知られていませんが、セロリの茎には肝機能を高める成分が多く含まれています。古代ギリシャでも、二日酔いで激しい頭痛に悩まされた人が、セロリで冠を作り、それを頭にのせて傷みを和らげたとか。そこで、二日酔いの朝のおすすめレシピをひとつ。

セロリの茎と葉を細かく対んで納豆に加え、オリーブオイルをひとたらし。これでご飯を食べるとお口の中がさつぱりしますし、酔いが覚めてシャキッとする気がしますよ。

じゃがいもを使い切る

食用脂の寿命を延ばすジャガイモの皮のパワー

ジャガイモは皮をむいて調理するのが一般的ですが、皮には抗酸化作用のあるポリフェノールのひとつで、ガンにつながる細胞の突然変異を予防するクロログン酸という物質が豊富に含まれています。

また、ジャガイモにはミカンと同量のビタミンC が含まれていますが、とくに皮の近くに多く含まれているため、できることなら皮ごと調理して食べたほうが体にとっていいでしょう。クロロゲン酸とビタミンCとの相剰効果で、ガンや動脈硬化予防に有効に働きます。

また、ジャガイモの皮は、食用油を長く使いたいときにも有効です。天ぶら脂は何回か使うと酸化してしまいますが、かといって都度、捨ててしまうのはもったいない。そこでジャガイモの皮の登場です。

ジャガイモの皮には酸化を防ぐ成分が含まれているため、揚げ物の最後にササッと素揚げしてください。すると、酸化が進んだ天ぶら油が完全とはいえないまでもシャキッと復活。もちろん素揚げしたジャガイモの皮も塩を振っておつまみの一品としていただきます。まさしく一石二鳥です。

あまり知られていませんが、ジャガイモの皮はキッチンのお掃除にも大活躍します。ジャガイモにはサポニンという油汚れなどを落とす成分が含まれており、たとえば汚れでl ったキッチンのシンクをジャガイモの皮の内用の部分でこすってみてください。ジャガイモに含まれるでんぷんが汚れを吸着してピカピカに! 最後に布で乾拭きすればカンペキです。バスルームの統や三面鏡なども同じように美しくクリーニングできます。

ほかにも、夏になると麦茶などをやかんで煮出しますが、やかんの内側が黒ずんでしまうことがあります。そんなときはジャガイモの皮1?2 個分を水に入れてグッグッ煮立ててみてください。やはりジャガイモに含まれるサポニンの効果でやかんの内何の茶渋を浮かせてl ずみをさっばりと取ることができます。

リンゴと一緒に保存すると長持ちする

ジャガイモを選ぶときは、皮が薄くて、堅く締まって重いものを選びましょう。芽が出たり、皮が緑色のものは有害物質ソラニンが生成されているので避けましょう。

じゃがいもの選び方、調理法 |農薬の害をより少なく

買ってきたら見通しがよく、日の当たらない坤所で保管。日に当たるとソラニンが生成するので、冷暗所に置きます。低温に弱いため、冷蔵庫保存にはあまりむいていませんが、夏場などはポリ袋に入れて野菜室で保存すると、じつは半年くらい保存することが可能です。

一方、冷凍する場合は丸ごとや形が残ったままは避けましょう。細胞内の水分膨張により、実の部分の細胞膜が破壊。スカスカになって食感が悪くなってしまいます。

冷凍するときはゆでるか電子レンジで温めてマッシュしてからにしましょう。こうすれば繊維が潰されるので、冷凍したあともおいしくいただけます。ところで、ジャガイモは常温保存の際にリンゴを一緒に入れて保存すると発芽しにくいということはご存じでしたか? これはリンゴが発するエチレンガスがジャガイモの熟成を促し、発芽を抑える働きがあるため。一見、思いがけない組み合わせですが、覚えておくと便利な裏ワザです。

そしてジャガイモのパワーにも興味深いものがあります。たっぷりじゃがいもを食べて、お掃除などに活用できれば言うことなしです。

魚を使い切る

皮はパリッと焼いておつまみに!タイのウロコは軽く素揚げしてトッピングの材料にするのがいい。

新鮮さが命の魚。スーパーの安売りで買ってはみたものの、調理する時間がとれなくて結局捨ててしまった...。こうした経験は誰にでもあると思います。せっかく買ったのですから、どうせならおいしく食べ切りたいものですね。

そこで、この項では魚を使い切るための賢いワザを解説したいと思います。なお、魚といっても多くの種類がありますので、ここではなるべくべーシックな方法に絞って紹介していきます。

まず、新鮮な魚を選ぶポイントは、目が黒く澄んでいて、体がピンと張っているもの。特に目の部分は白濁が進むほど水揚げしてから時間が経っています。新鮮な魚を買ってきたら、すぐに食べるもの以外は手を入れておきましょう。大きめの魚は生のまま保存するより、切り身にして味噌などで味付けしてから冷凍保存します。すると中までよく味がしみておいしくいただけますし、生姜などを加えて保存袋に入れて冷凍すると1ヶ月近く持ちます。

イワシなどを買ったときは、オリーブオイル漬けがおすすめです。作り方は、内臓を取り除き、10% の塩水に2時間くらい漬けておきます。次によく水気を拭き取り、フライパンに並べてオリーブオイルをひたひたになるように注ぎます。そのまま弱火で10?〜15分火にかけたら、煮沸消毒した保存瓶に詰め、熱いうちに蓋をします。

これで「自家製オイルサーディン」の出来上がり。開封しなければ冷蔵蔵で保管して1ヶ月近く持ちますが、できれば1週間くらいで食べ切ったほうがおいしくいただけます。

一方、特売などで大量の魚を買ったときは、自家製の干物を作ってしまうのも手です。作り方は、

  1. 魚の身を開いて、3〜?4% 程度の塩水に途中表裏を逆にしながら30分程度浸します
  2. 水を汲んだボウルの中で軽く洗います。
  3. 水気をよく拭き、天日干しします(冷蔵庫の中で乾燥させても作れますし、市販の脱水シートを使うとより早く完成します)。
  4. 表面が乾いたら出来上がり。完成したら1枚ずつラップにくるんで、保存袋に入れて冷凍庫で3 ?4週間は保存可能です。

ベランダでも干せますし、いつでも好きなときに食べられるのは楽しみ。何よりも、「自家製」の干物ですから、おいしさも倍増です。お客さんが来るときに合わせてつくるのもいいでしょう。

そのほか、サケなどは焼き網やフライパンなどで焼いてフレーク状にして保存可能。フレーク状にしたものは煮沸消毒した小瓶に分けて蓋を開けたまま、レンジで1?2分温め、熱々のうちに蓋を閉め、冷蔵庫で保存すると1週間?10日くらいは保存可能です。ただし、開封してしまったら早めに食べることを心がけましょう。

生ごみを出さない魚の調理方法を意識する

よく魚は頭から尾まで食べるのがいいと言われます。でも、実際は魚を1 匹買ってもおいしい身の部分しか食べず、生ゴミを出してしまう人が多いのではないでしょうか。

でも、魚はちょっとした工夫で、生ゴミを出さずにおいしく全部いただけます。せっかくの海や川からのいただきものですし、エコの観点からもきれいにいただくことを提案したいと思います。

まずは、いちばん捨てられる可能性の高いのは皮。魚は好きだけど皮はぬるぬるしているうえ、油っぼくてあまり好きではないとよく開きます。ですが、皮にはお肌にいいコラーゲンや、ビタミンB2が豊富に含まれています。捨てるのではなく、おいしいおつまみにして食べてしまいましょう。

作り方も焼くだけといたって簡単です。少し塩味が付いていますが、さらに抹茶塩などを振りかけて食べると抹茶に含まれているビタミンC がコラーゲンの吸収をよくしてくれます。もし残ったら、細かく砕いておいてふりかけとしてストックしておけば、ご飯にかけていつでも食べられます。

丸まらない魚の焼き方

まず、フライパンに皮の外側を下にして置きます。その上にアルミホイルをのせ、お水を入れた鍋かやかんをのせて焼きます。焼き色が付いて皮がパリッとしたら、皮を裏がえして、同じようにアルミホイル、鍋かやかんをのせて焼きます。ふつう、皮は丸まってしまって焼きにくいのですが、こうやつて焼けば/くリッと仕上がり、コラーゲンたっぷりのおつまみの完成です。切って並べればスティックとして食べやすくなります。

一方、3枚におろした魚の骨や頭もダシを取れます。70度以下になってしまうと生臭みが残ってしまうので、沸騰した中に魚の骨や頭を入れて5?6分乗出せば魚のエキスがしみ出たいいダシが取れます。

なお、頭の部分はあごの下の部分に切り込みを入れて開き、焼き網かフライパンで焼いてからダシを取ると、より臭みがなくなります。お味檜汁や煮物に使用するとダシが効いておいしくなります。さらにダシを取り終わった濡と書は油で掃げて軽く塩を振り、おせんべいとしていただきます。

細かくすり鉢ですれば、皮と同じようにふりかけとして食べられます。昨今はカルシウム不足で骨租軽症予備軍が多いので、頭や骨を積極的に摂るようにしたいものです。

そのほか、魚のウロコも捨てられることの多い部位ですが、タイを料理したあとに残るウロコは軽く素揚げしていただきます。塩を振ってフレークやトッピングとして有効に使っています。読者の皆さんもぜひ工夫をして魚を一匹丸ごと食べる方法を編み出してください。体にいいうえ、環境保護にも貢献できますよ!

昆布を使い切る

だしを取った後の昆布はごま油&塩でおいしいおつまみになる。

ダシを取ったあとの昆布を、捨ててしまってはいませんか? 昆布はダシを取るもの、と決めつけている方が多いようですが、ダシを取ったあとの昆布は調理次第でおいしく食べられますし、栄養的にもすぐれもの。捨てるには惜しい食材です。

オススメはダシを取った昆布を細く切って炒め物に加える方法です。妙め物がワンランク高級な味に変身します。

また、ごま油を塗り、壇を振ってレンジで乾かせば、簡単おつまみの出来上がり。さらに佃煮にすれば長い期間食べられますし、塩見布を作ったり、また乾燥させて塩など好みの味を加えてふりかけにするなど活用できます。量が少ない場合は冷凍保存(冷蔵保存だとぬめりが出てしまうため) し、たまったら、まとめて調理するのがいいでしょう。

昆布の表面の白い粉は、汚れやカビではなく、マンニットという甘味のある炭水化物の一種で、旨味成分です。ですので、洗い流してしまうとせっかくの旨味も流れてしまいます。できれば固く絞った濡れ布巾で軽く拭く程度にしましょう。もっとも最近では昔と違って、袋詰めにするときに風圧で汚れを吹き飛ばしているので、そのまま使っても大丈夫なようです。

疲労回復や美容にも

昆布を選ぶときは、肉厚で、香りがよく、緑褐色の艶やかなもので、よく乾燥したものがベストです。買ってきたら乾擁した冷暗所で密封牢番に入れて保管します。

一緒に乾燥剤を入れておくとさらに長くおいしく食べられます。昆布でダシを取るときは、約半日水に濃けて、ゆつくり旨味を出していくと、さらに旨味が増します。

火を入れるときも弱火でゆっくり煮出し、沸騰直前に昆布を取り出すと、昆布の味を最大に引き出すことができます。料理の基本ですが、びっくりするぐらい味が変わりますので、ぜひ一度お試しを。料理の味がぐっと上がります。また、二番ダシも忘れずに取りましょう。

ところで、昆布は水に浸けるとぬめりが出ますが、これは食物繊維のアルギン酸。コレステロールの低下に効果があるといわれていますので、メタボが気になる人は積極的に昆布を摂るといいでしょう。

ほかにも昆布は肌や髪など美容にも高い効果があるヨウ素を多く含んでいます。ヨウ素は健康維持や疲労回復効果も高く、パワーを与えてくれますので、積極的に摂ってください。

低分子モズクエキスフコイダンの効果 というサイトは、低分子モズクエキスフコイダンを用いて臨床を重ねながら、従来の医療では達成できなかった「結果」を導き出した記録ですが、モズクも昆布の仲間です。日本人にとっては伝統食材ですが、最近は食べる機会が減っているのも事実です。

キノコを使い切る

キノコの軸は薄くスライスして... キンピラにするとおいしく食べられる。

キノコ類というと、スーパーでも常温で売られていることが多く、キッチンでも常温で保存している人が多いと思います。しかし、キノコ類は買ってきたあと、一度冷凍庫で凍らせたはうが旨味が増しておいしくなります。

ご存じでしたか?なぜなら、冷凍するとキノコ類の水分体積が膨張し、細胞を押し広げます。すると自然と細胞に傷がつき、核の壁が壊れ核酸と酵素が出会いやすくなります。結果、旨味成分のグアニル酸が3倍に増すのです。

何はともあれ、百聞は一食にしかず。自分で常温のものと冷凍保存をしたものを食べ比べれば理解できるはず。キノコ調理の新常識としてぜひ覚えておいてください。なお、もし冷凍しない頼合はたたいてから洞理しましょう。

冷凍して凍らせたときと同じように細胞を傷つけることで旨味がにじみ出やすくなりますし、キノコ類本来の香りもぐっと引き立ちます。さて、もうひとつキノコの新常識として、キノコ類を料理するときは、沸騰した鍋に入れない、ということも心がけてください。

キノコは水から粥理するのが鉄則。理由は、キノコ類は沸騰した状態で加えると旨味成分のグアニル酸が増えにくいため。キノコのグアニル酸は長く煮出したほうがたくさん抽出されますし、別のアミノ酸も出やすくなり旨味がパワーアップ。

ただし、煮すぎは禁物です。一般的に水から煮て25分加熱した状態がいちばんおいしくなるといわれています。ちなみに、干しシイタケを戻すときは、低温(5度) で5時間潰したものがtも旨味が増え、曹りも残りやすくなります。時間があるときはお試しあれ。それからもうひとつ、キノコ類は洗うと味が落ちますので、絶対洗わないようにしてください。これもプロの間では常識です。

キノコといえば主にカサの部分を食べますが、キノコの軸の部分も旨味が凝縮されています。時折「キノコの軸の調理の仕方がわからないのでいつも捨ててしまう。という方が多いのですが、そんなもったいないことはありません。たったひと手間かけるだけでいくらでもおいしく食べられますので、捨てずにお料理しましょう。

おすすめは、薄くスライスしてキンピラにする方法。噛みごたえがあるため、貝柱のような食感も楽しめます。ほかにも薄くスライスしたものを佃煮にしたり、味噌汁の具にしたり、あるいは炒め物に加えたり。あとはかき弗げにしてもおいしいです。

細かく刻んでトマトソースやミートソースに加えても奥深い味になってオススメです。軸の部分は、天日干しすれば長く持ちます。干したものはダシに使えますし、おしょうゆの中に入れておけばほんのり膏りが移ったダシしようゆが出来上がります。同じようにオイルにつけ込んでおけばフレーバーオイルの出来上がりです。

しいたけ | 効果アップの食材食べ合わせ